虫歯に見えなくても
一見すると歯が少し黒くなっているだけに見えますが、中で大きな虫歯になっていました。
この段階で症状は無いですが、放っておいたら痛みが出てきてしまいます。このように奥歯の虫歯は小さそうに見えても中で大きくなっていることがよくあります。
レントゲンを撮ればすぐにわかりますが、ダイアグノデントペンを使うことにより、虫歯の大きさを数値で表し、削るか削らないかの判断がすぐにできます。
小さいお子さんはレントゲンを嫌がることが多いので便利です。
虫歯とは
虫歯は細菌による感染症です。現在でも30%以上の方が虫歯が原因で歯を失っています。
ほとんどの方のお口の中にいる虫歯菌ですが、生まれた時には虫歯菌はお口にいません。食べ物の口移しによる母子感染や、成長する過程の中で虫歯菌に感染してしまうのです。
虫歯ができるメカニズム
お口の中を不衛生なままにしていると、虫歯菌が繁殖し、水には溶けないネバネバした物質を放出し、自身の排泄物や死骸などとともに「バイオフィルム」という生息環境を作ります。バイオフィルムは簡単には除去できず、放っておくとその下で虫歯が進行してしまいます。
食後、虫歯菌が活発に活動すると、お口の中が酸性に傾き、歯からリン酸やカルシウムが溶け出す「脱灰」がおこります。しかし、しばらくすると唾液の作用により、お口の中は中性に戻り、脱灰した部分を修復する「再石灰化」がおこります。この「脱灰」と「再石灰化」のバランスが崩れると虫歯になるのです。
虫歯の進行と治療法
- C0
- 歯の表面が溶けて白濁した状態
- ブラッシング指導とフッ素の応用により、自然治癒を目指します。
- C1
- 表面のエナメル質が溶け、虫歯が始まった状態
- COと同様、まだ削らずにブラッシング指導とフッ素の応用を行います。
- C2
- 虫歯が象牙質まで達した状態
- 人により、咬んだとき、冷たいものなどで痛みを感じます。
- 虫歯に侵された部分を除去し、詰め物をします。
- C3
- 虫歯が神経まで進行した状態
- ほとんどの人がズキズキと痛みを感じます。
- 神経の処置をする必要があります。